『君の名は。』と瀬織津姫

おはようございます、ヒーラーの熊木幸奈です。


2006年に公開された大ヒット映画『君の名は。』は興行収入ランキング5位に入っており、

私も大好きな映画です。

個人的にはその中で使われているRADWIMPSの曲 「なんでもないや」を合唱曲として何度か歌ったので、とても印象が強いのです。


さて、この映画のあらすじを簡単に書いてみます。

※ネタバレ注意です。

宮水神社の家系の巫女さんを務めている田舎に住む女子高生 宮水三葉(ミヤミズミツハ)。

都会の高校生 立花瀧(タチバナタキ)の二人の主人公の心が入れ替わるストーリー。


途中で入れ替わりがなくなったために、記憶を頼りに瀧は三葉を探しに行きます。

岐阜県飛騨に行き、三葉が住んでいた糸森町が3年前のティアマト彗星の破片落下で、

町ごと消滅していたことを知り衝撃を受けます。

二人の入れ替わりには3年のズレがあり、三葉は3年前に既に死亡していた事実を知ります。

瀧は宮水神社の御神体の山の奥宮(祠)に向かい、そこで再び、体が入れ替わる体験をします。

そこからなんやらかんやら色々あって、3年前の三葉と町の人たちは救われる、というストーリー。

でも、二人の記憶は無くなってしまう。

そして、5年後に偶然にも東京の神社前で再会し、記憶は無くなっているのに、

二人は立ち止まって振り返り、

「君の名は?」というエンディングを迎えます。



ところどころ分からなかったけど、なんか良い映画だった〜という感覚の人が多いのではと思います^^

客観的には絵の美しさや面白さを感じつつ、

かなり深い魂まで響く何かがあるから大ヒットしたのかなと思いました。



さて、この映画のモデルとなったのが、

あの歴史から抹消された女神『瀬織津姫』のようなのです。


瀬織津姫の事は関連ブログでも書いてきたので、

それをご覧いただければと思うのですが、ここでも簡単に書きます。


『瀬織津姫』は、記紀には一切登場しない謎の女神でありながら、

全国で祀られている神様です。


人々のツミケガレを祓う祓戸大神として大祓祝詞に一箇所だけ出てくるのですが、

川や瀧を司る水神

川神・瀧神・龍神(白龍神・白蛇神)として祀られていたりします。


かつては伊勢神宮 正宮に天照大御神の荒御魂として祀られていました。

現在は荒祭宮に移されています。


また古代日本の初代統一王 ニギハヤヒ(天照大神)の皇后?!という記述もあります。

天照大御神と瀬織津姫とは夫婦であったが、引き裂かれ歴史から抹消されたという。

そのため、織姫と彦星=瀬織津姫と天照大御神がモデルだという話もあったり。。。


瀬織津姫は別名とされている神様も相当多くあり、

意図的にカモフラージュ的に名前を変えらえたりしたようです。

その時の権力者によって改ざんされたようですが、明治になってもその圧力があったという話もあります。


とにかく、隠されている感が満載な とんでもない重要な神様という感じです。



では、映画にはどの辺りに『瀬織津姫』が隠されているのでしょうか。


主人公の宮水三葉(ミヤミズミツハ)という名前。


名前の三葉(ミツハ)の部分は、

新海監督Twitterで日本神話の「罔象女神/水波能売命(ミツハメノカミ)、水の女神」から命名したとのこと。

ミツハメノカミと瀬織津姫は同一視されている代表格でもあります。


苗字の宮水(ミヤミズ)というのは、

飛騨高山の位山の麓に、

「飛騨一宮水無神社(ひだいちのみや みなしじんじゃ)」という神社があります。

奥宮があり、飛騨の位山が御神体です。

宮水と読めてしまいますね〜^^

三葉(ミツハ)が巫女さんを務めている神社は宮水神社で、その御神体が山の祠の奥宮でしたね。

外観は別の神社のようですが、おそらく、こちらの神社をモデルにしているのだろうと。



三葉が巫女さんで神楽の舞を行っているシーンでは、珍しい龍の頭飾りをつけていました。

さらに手に持っている神楽鈴にも龍がついています。

なので、宮水神社はにゆかりのある神社とわかります。



そして、立花(タチバナタキ)の名前の部分。

滝は常用漢字ですが、瀧は旧字。

古来から滝(瀧)は龍が宿ると言われたり、

滝(瀧)そのものが龍とされていました。


なので、水神・瀧神と深い関わりを感じさせ、瀬織津姫と思われます。


さらに、声優さんの名前が、

之介(カミリュウノスケ)さん。

カミもあるし、リュウもあるという。


ちなみに三葉の声優さんは、

上白石萌(カミシライシモエ)さん。

カミが入っていますね^^


キャスティングも偶然ではない気がしてしまいます。。。



隕石の破片落下の「ティアマト彗星」。

シュメール文明の神話「ナンム」という海の女神のこと。

それがメソポタミア神話では「ティアマト」と同一神となっています。

水神ですよね〜^^

あと隕石・流れ星の形がみたいだし。

流(リュウ)は龍。

ちなみに隕石落下でリンクしてしまうのは、

瀬織津姫同様に消された最初の天照大神(アマテルカミ)男神ニギハヤヒの事でした。

(その神隠し話は、前回のブログに記載しました)


ニニギより先に天孫降臨したので、ニギハヤヒ(饒速日)と古史古伝で記されています。

饒速日を祀っている磐船神社は、古代の磐座信仰で巨岩を天の岩船の一部と考え、宇宙から飛来した巨岩、つまり隕石「天津甕星(アマツミカボシ)」と記載されています。

ニギハヤヒが降臨したとみられる「哮が峰(たけるがみね)」周辺には、隕石の目撃証言が多数あるそう。

速日(ニギハヤヒ

火球隕石と連想されてしまいます。

やはりこの映画と何かリンクしてしまいます。



さらに伝統的な組紐織姫を連想させ、

三葉の独特な髪型もリンクするところがあります。

2本の三つ編みを蝶々結びで結っている。

髪(カミ)は神(カミ)

二本(ニホン)の神の統合。

日本の神。。。



陰陽の統合を含んでいる点も、、、

こちらのポスター↓

天照大神(アマテルカミ)は男神で、その妃が水の女神(瀬織津姫)。

男(陽)と女(陰)の入れ替わり。


和御魂(ニキミタマ)、荒御魂(アラミタマ)。

伊勢神宮での別離。

昼間(陽)でも夜(陰)でもない時間の

「黄昏時(たそがれどき)=かたわれどき」。

陰陽統合。

色々なところに繋がりを感じてしまいます。。。



↑磐船神社


日本は本来、固有の神を崇めるのではなくて、自然そのものを崇拝していたアニミズム信仰。

八百万の神々もそこからきています。


自然が神様なんだというところに名を戻していく。

自然そのものを敬っていく。


神様の名前だけを自然から切り出して、その概念を崇拝するんじゃなくて、

(偶像崇拝も同じようなことだから、本来それでもなくて)


川の神様と川とを切り離して、

その神様の名前は崇拝するのに、平気で水は汚す。。。

そうではなくて、


神の名を思い出すというのは、神様の名前だけを切り取るのではなく、

本来の自然に神の名を返すこと。



そして、

「名前を忘れる」事は、「存在を無くすこと」になってしまう。


「名前を思い出す」ということは、

その存在を存在させることになり、

「本来の力を取り戻す」ことになる。


「名前を思い出す」ことは、

「神様の存在を思い出す」ということでもある。


そして、その神様は「自然そのもの」だったことを思い出すこと。

そして、人間も本来は自然の一部であったことを思い出すこと。

つまり、人間も神様だったことを思い出すこと。


興行収入ランキング2位と5位を占めている大ヒット映画の

『千と千尋の神隠し』と『君の名は。』は、

神々が名前を取り戻していく物語であり、

自然そのものを取り戻していくというメッセージ。

それと共に、分離し過ぎた人類に警告も与えている。


この分離が進んだ世界を統合して調和していく感覚を思い出して、

その和合の感覚を持って地球という場所で生きられる人々が少しでも増えれば、、、

というメッセージを私は受け取ったのでした。


ではまた。

熊木幸奈


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