『千と千尋の神隠し』名を奪い支配する

↑ジブリスタジオから引用


こんにちは、ヒーラーの熊木幸奈です。


ジブリ映画『千と千尋の神隠し』の中に日本の神話のエッセンスがふんだんに組み込まれているので、惹かれる作品です。

興行収入300億円超えで19年間不動の一位だったのですが、それでも現在も二位となっている作品です。

今年に入って、ロエベ×スタジオジブリ『千と千尋の神隠し』としてコラボしたり、

最近は東宝創立90周年記念での舞台『千と千尋の神隠し』が開催されたりと、

2001年の映画作品が今もなお色褪せず、愛されて続けています。


個人的には、神道のエッセンスを感じられて更に面白さを実感するようになりました。

映画のあらすじは、

千尋ちゃんが引っ越し先に向かう途中、トンネルから八百万の神々の世界へ迷い込むところから始まります。

その中でハクという中性的な青年に助けてもらいながら、人間界に戻るために様々な出会いを経て、生きる力を呼び醒ましながら奮闘していくストーリー。


そのトンネルの向こう側にある異世界の支配者は湯婆婆。

湯婆婆が作った油屋という八百万の神様たちの温泉施設で、千尋ちゃんは働くことになります。

契約書に名前をサインし、その世界のルールに従わないといけない世界観でした。


途中、千尋ちゃんは自分が誰なのか正体をしっかり覚えておかないと元の世界に帰れなくなってしまうとハクに忠告され、色々と助けてもらいます。

ハク自身が自分の正体を忘れて、湯婆婆の言いなりとなり苦しんでいました。



さて、“神話あるある”なルールを2つ、先に載せてみることにします。


神話あるあるなルールその1。

その世界のものを食べるとその世界の体になり、元の世界に帰れなくなる。


国産みの後、イザナミが黄泉の世界に行ってしまい、

その世界の物を食べると元の世界には戻れなくなるという話でした。

映画では、千尋ちゃんの両親がその世界の食べ物を食べて、

豚(化け物)になってしまっていたトラウマ的に怖い衝撃的なシーンがリンクしてしまいます。

ハクにも食べたらダメだと注意を受けていました。



これって実は今でも当てはまっています。

現代の添加物たんまりの食べ物や日本人に合わない欧米食をたんまり食べることで、病気になってしまう場合が多い。

つまり、不自然な物を食べると自分も不自然になり不調和をきたし、ひどいと重い病気を患うことになったり命を落としたり、、、。

つまり現世にはいられなくなるという。

逆に、自然由来のものを食べることで、本来の自然な力が保て、心身も元氣になる。

さらには高次元の意識や神々の意識にも繋がりやすくなる。


なので、その世界の波動の物を食べれば、その世界に行くことになる。

もしくはその世界で生きることになる。

ということを神話を通じて教えているのかもしれません。




さて、神話あるあるなルールその2。

本当の名前を明かすと支配される。


日本の神話の中で、ニニギノミコトが天界から降り立った際に、猿田彦は最初は名前を言わなかったが、うっかり言ってしまったり、、、。

大国主が地上を統治していたら、少彦名命が現れて最初は名前を言わなかったけど、カカシが教えてしまったと言うくだりがあったり、、、。

ギリシャ神話やエジプト神話でもそのようなくだりがあるそうです。


なので、名前を奪うことは相手を支配すると言うことと同じなので、

安易に名前を教えず、役職名で呼び合っていたこともあるそう。


映画の中では、千尋ちゃんは「荻野千尋」という本名を契約書に書くわけです。

湯婆婆に名前を「千」(せん)と変えられてしまい、

途中、本当の名前を忘れかけていました。


ただこれは契約書に名前の漢字を間違えて書いていたようなのです。

「荻」という字の「火」の部分が「犬」となっていたそうです。

わざと間違えて書いたのか、忘れかけていたので間違えたのかは分かりませんが、

そのおかげで完全に湯婆婆に名前を奪われ支配されなかったのでは??という話もあります。


また、映画ではカットされているものの、公式ブックには書かれているのが、

釜爺(かまじい)と千尋ちゃんの会話の中で契約の印鑑を出してくるシーンです。

釜爺はそのハンコの威力の恐ろしさを伝えてきます。

「このハンコを押されると奴隷になる」と。

つまり支配されてしまう契約だと言うことですね。

千尋ちゃんは「みんな奴隷で働かされているのではないの??」と聞くと、

釜爺は「俺らは、れっきとした労働者だ」と。自分たちの意志で働いていると言っています。

つまり、湯婆婆には真の名前を言わずに隠して、うまく湯婆婆の支配から免れているということなんですね。

ただ、ハクは真の名前を言ってしまったのか、完全に力も奪われており、言いなりになっている状況でした。


その後、ハクの正体は千尋ちゃんが小さい頃に遊んでいた小白川(琥珀川)の川の主だったと思い出します。

この川の主である神様=白龍神だったわけです。

ハク=白龍神

本当の名前が「ニギハヤミ コハクヌシ」だと。


そこで、神話に出てくる謎多き神様「饒速日尊(ニギハヤヒ ノミコト)」と繋がります。

長くなったので、次回、饒速日のことを書きたいと思います。


ではまた。

熊木幸奈


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